住宅資金特別条項を利用した場合の借金減額シミュレーション
前回、個人民事再生の住宅ローン特則(住宅資金特別条項)を利用すると、家を守りながら借金を減額できるので効果的だという話をしました。
ただ、実際にどのくらい返済が楽になるのか知りたい、という方もいらっしゃるでしょう。
以下では、住宅資金特別条項を利用した場合の借金返済シミュレーションをご紹介します。
1.住宅ローン3,000万円、カードローンが500万円の方の場合
住宅ローン3,000万円を借り入れており、月々の支払いが10万円、カードローンやクレジットカードなどの借金が300万円でそれらの返済が月々7万円、合計で毎月17万円の借金を返済している方がおられるとします。
このような状況で住宅資金特別条項を利用すると、住宅ローンの返済額はそのままで、カードローンやクレジットカードなどの借金を100万円にまで減額することができます(ただし、とくに大きな財産がない場合)。
そして、その100万円を3年で返済していきます。そうすると、月々の返済額は28,000円程度になります。住宅ローンについてはそのまま返済を続けるので、毎月10万円のままです。
そうすると、毎月の支払金額は、10万円+28,000円の、128,000円になります。
もともと17万円支払っていたのですから、大きく支払い金額が減額されて、住宅ローンも他の借金も支払いを継続しやすくなります。
このように、住宅ローン特則を利用すると。月々の支払金額が大幅に減って借金返済が楽になります。返済が苦しくなったら、早めに債務整理によって解決しましょう。