借金返済を滞納すると「一括請求」される理由
借金を返済しないで放置しておくと、一括払い請求されてしまいます。
借入当初は分割払いの約束をしていたはずなのに、どうして突然一括請求されるのでしょうか?
今回は、借金返済を滞納したときに一括払い請求される理由について、解説します。
1.期限の利益喪失とは
カードローンやクレジットカードなどを利用するとき、順調に返済できている間は毎月の分割払いとなります。しかし、一定期間滞納し続けると、借入先から内容証明郵便などで「一括請求書」が届きます。
このように、一括請求されるのは「期限の利益を喪失」するためです。
期限の利益とは、分割払いできることを意味します。本来は一括払いすべきところを、分割払いが認められるので「利益」があるという意味です。
しかし、一定以上支払いを滞納した人にまで、そのような利益を与える必要はありません。そこで、滞納が続くと「期限の利益(分割払いの利益)」がなくなって、一括払いしなければならないのです。
2.期限の利益を喪失するタイミング
借金返済を滞納しても、いきなり期限の利益を喪失するわけではありません。
期限の利益を失うのは、滞納「金額」が2~3か月分になった頃です。
期間ではなく金額が基準となるので、たとえば1か月分滞納してもその次の月に1か月分の支払いをして、滞納分が1か月分のままであれば、期限の利益は喪失しません。
期限の利益を喪失すると「内容証明郵便」という特殊な郵便で一括払いの請求書が届きます。これを放置しておくと裁判をされたり差押えをされたりする可能性があるので、期限の利益を喪失したら、早めに債務整理によって解決する必要があります。
借金返済が苦しくなったら、できるだけ早めに対応を開始すべきです。お困りの際には、お気軽にご相談下さい。